オリックスの新外国人、ステフェン・ロメロとは?成績や守備など
2017/04/09
少し前の話になりますが、オリックス・バファローズは2017年の新外国人として、ステフェン・ロメロ選手と契約しました。
去年獲得した外国人のモレルやボグセビック、2年契約で居座った2億の誰かさんが不振で、貧打にあえいだオリックスとしてはいい加減外国人にはしっかり働いてほしいものです。何球団かが狙っていたという情報もあった気がしますが、本当に期待できるのでしょうか・・?今回は、このロメロ選手はどういった選手なのか、果たして期待できるのか調べてみたいと思います。
経歴
ロメロは2010年のMLBドラフト12順目でマリナーズに指名され、オレゴン州立大から入団しています。ロメロ、というと中南米っぽい名前ですがMLBのドラフト経由なのですね。
その後マイナーの下位クラスで3割を超える成績を残し、2014年にはメジャーの開幕ロースターに入り、デビューもしています。MLBのプロスペクト(若手有望株)としてもそれなりに評価されていた選手で、2013年のMLB公式サイトのプロスペクトリストではマリナーズの中で7位の評価を受けています。
デビューした2014年には72試合に出場しましたが、それ以降出場機会を減らし、今年は僅か9試合の出場にとどまっています。一方3Aでは今季打率.304、本塁打21本という成績を残しています。打高PCL(パシフィック・コースト・リーグ)の成績なので多少割引く必要がありますが、なかなかの成績です。
MLBでは打率2割前後をうろついており、かといって守備走塁も平均かそれ以下といった感じで、マイナーではやれてもメジャーではやれない、典型的な日本に来る選手といった感じです。
成績から
次はロメロに関する成績やデータをみていきたいと思います。
守備、走塁面
MLBでの盗塁はありませんが、マイナーでは5年間で通算48盗塁を記録しています。今年は1盗塁しかしていませんが・・。全く走れないわけではないかもしれませんが、武器にできるほどの走力はなさそうです。
守備面では主に外野の両翼を守っており、マイナーではファーストやセカンド、サードを守ったこともあるようです。MLBで僅かですがセンターも守っています。基本的には両翼の選手ではないでしょうか。
MLBでの守備データを見ると、2014~2016のMLBでの3シーズンでUZRは通算で⁻2.1、DRS(守備防御点)は通算で-6となっています。守備もMLBだと平均以下といった感じで、外野守備が武器になるほどの選手ではなさそうです。とはいえ、オリックスは糸井という外野の軸が抜けましたので、その穴埋めとして外野を守れるということはプラス要素です。
打撃面
打つ方では、MLBを除いてマイナーでは安定した成績を残しており、先程述べたように2016年では打率.304、本塁打21本という成績を残しています。3A通算でも打率.299というハイアベレージを残しており、3Aレベルではホームランもフルで出れば20本程度は十分打てる打力がありそうです。MLBでは長距離打者という評価ではなかったようですが、日本に来て長打力を増す選手もいるので、そこに期待しておくことにしましょう。
MLB通算での打球方向を見てみると、引っ張り、センター返し、流し打ちそれぞれ33%付近になっています。このことから、ロメロは広角に打ち分けることができる打者だと考えられます。
四球や三振に関してはどうでしょうか。3Aのデータからすると、2016年の四球率は7.8%という数字を残していますが、その前の3年間では6.8%、4.9%、5.6%となっています。このことを見てみると、四球を選べる打者なのかといわれると微妙なところです。一方、三振率は今年は14.5%、その前の3年間は16.5,17.2,21.2(%)となっています。
MLBでの三振率はMLBで結果を残せていないことからも伺えますがいまいちなものになっています。一方、3Aでは三振率はそこまで高くなく、バットに当てるコンタクト力は3Aでは十分のものがあるのではないでしょうか。
日本で成功するにはバットにしっかり当てる能力は少なからず必要だと思われますので、三振数が少ないことを考えればその点はさほど心配なさそうです。
最後に
3Aでは良い成績を残していますが、良くも悪くもそれなりといった感じでもあります。マートンのようなタイプかなと思いましたが、彼の来日前の成績に比べれば1枚落ちる印象です。オリックスの新外国人は外れが多いのでファンも不安ですが、まずはお手並み拝見といったところでしょうか・・。
追記)開幕戦こそ無安打でしたが、4試合連続ホームランを放つなど、吉田正尚がいないチームにおいて勝利に大きく貢献しています。守備も意外と無難にやれる印象で、このままチームの主軸として活躍してほしいですね。