オリックスの新外国人、ゴンザレス・ヘルメン!球種や球速は?
2016/12/27
秋季キャンプでのテストを経て、オリックスは新外国人投手としてゴンザレス・ヘルメンを獲得しました。ヘルメンはテスト経由ながら、今季はMLBで40試合に投げるなどまずまず実績もある投手です。では、ゴンザレス・ヘルメンとはどのような投手なのでしょうか。今回は、このヘルメンについてみていきたいと思います。
経歴
ヘルメンは2007年にインターナショナル・アマチュアFAとしてメッツと契約し、プロ入りしました。その後メジャーへの階段を上がっていき、2013年7月にメジャーデビューを果たしました。同年ではメジャーでリリーフとして29試合に登板しています。
翌2014年もリリーフとして25試合に登板、トレードやDFAを経由して2015年はカブスで7試合に投げますが結果を残せずDFA、ロッキーズに移籍します。ロッキーズではこの年1度の先発も含め29試合投げました。
2016年はロッキーズで40試合と自己最多の登板数でしたが、一方で防御率は5.31となっています。8月にはDFAされた後、3Aでプレーしました。FAとなった後、オリックスのテストを受け入団に至っています。
成績やデータから
今季のMLBでは防御率5.31とあまり褒められる数字ではありません。MLB通算でも防御率は4.63となっており、MLBに定着できるほどの実力には至らなかったようです。プラス面を挙げれば、打高として知られるクアーズ・フィールドを本拠地としているロッキーズでの成績だということになります。(ホームゲームでの防御率とアウェーでの防御率はどちらも5点台ですが・・。)
一方、3Aでは今年11試合に投げ防御率は0.67と好成績を残しています。疑似防御率FIPは2.48なので出来過ぎ感は無きにしも非ずですが。それ以前の3Aでの成績を見てみると、2013~2015年まで順に35試合で5.52、18試合で2.38、27試合で3.68となっています。FIPは4点台で推移しており、3Aでも圧倒的な成績とはいえません。こう見てみると、テスト経由で来たのも理解できるような。
与四球数を見てみると、MLBでの通算の与四球は9イニング換算で5.06個になっており、制球力に欠けることが伺えます。一方3Aで見てみると今季は9イニング換算で3.29、2013~2015年まで見てみると2.25、3.97、4.49になっています。MLBに比べるといくぶんマシなのですが、コントロールは期待しないほうがよさそうです。
奪三振を見てみると、MLBでの通算の9イニングあたりの奪三振は8.06個(今季は7.08個とリリーフとしては少し物足りない)、3Aでは今季は10個を超えており、通算で見ても振れ幅があるのですが7個台~10個台までそろっています。リリーフということを加味すると圧倒的ではないとはいえ、まずまず三振を奪う力はありそうです。
球種に関しては、主にストレート(フォーシーム)、スライダー、チェンジアップを投げており、最近はツーシームもたまに投げているようです。ストレートが占める割合は、今季のMLBでいえば56%ほどです。この中ではチェンジアップが占める割合が高く、三振を最も奪っている球種もチェンジアップで、被打率も最も低く(.167)なっています。
球速は今季のMLBでは約94mph(約151km/h)と、MLBの平均球速を上回っています。最速は96mph(約154.5km/h)を超えており、球速に関しては日本でもかなり速い部類になりそうです。
最後に
制球力に欠けることを見ると、開幕戦で早速炎上した誰かさんを想起してしまうので不安もありますが、日本にうまく適応できればセットアッパーになれるかもしれません。成功できるかはコントロールが鍵を握りそうです。